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09/05/23土

含み損益による経営

カテゴリー: 記事 — simojo @ 15:21:13

ある顧問先の決算で、会社にまとまった臨時収入があったため、このままでは法人税等が大きくなりすぎるということで、節税対策をあれこれ検討しましたが、リーマンショックの影響もあってか、お蔵入りしていた上場株式の評価損を計上することにより課税所得を抑えることとしました。税務上の損金算入ができる要件は①帳簿価額の概ね50%相当額を下回ることとなり、かつ、②近い将来その価額の回復が見込まれない場合(法基通9-1-7)となっており、これを適用しました。税法では他にも固定資産や棚卸資産、非上場有価証券などに評価損の損金算入を認めていますが、評価の基準となる「時価」の把握に苦労することになりますので、時価が明らかな上場有価証券の評価損は唯一適用し易い規定と言えそうです。

ところで、有価証券の含み損や長年所有している土地などに生じる含み益を、表(おもて=決算書)に出さないでおくことは、私の立場からは決して推奨できることではありませんが、先の顧問先の決算結果のように安定的な経営に資する面はあると思われます(程度問題ですけど)。一方、上場企業など強制的に時価評価されてしまう会計制度のもとでは、投資家は時価に基づく決算情報が得られる反面、毎年の時価変動に一喜一憂しなければなりません。時価に振り回されて損失を被ったとしても自己責任ということになります。

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